長い練習や罵声伴う指導なし 注目集める少年野球チーム
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190816-00000012-kana-l14

野球が盛んな神奈川県で、新しい取り組みをしているチームがあるそうです。ブエナビスタ少年野球クラブ。

「長い練習時間や投手の酷使、罵声を伴う指導といった慣習から一線を画し、お茶当番の廃止など父母の負担軽減も掲げる」
非常に親近感を感じます。

指導者は「基本動作だけ覚えて、次の年代に進めばいい」と言っています。

このチームに中学部があるのかはわかりませんが、日本の野球の問題点は、実はここにあります。
理想的には、指導者のレベルや方針が小学校=中学校=高校と一定であれば良いのですが、日本の場合は小学校|中学校|高校と、それぞれの年代で指導が断絶しているのです。

この少年野球チームの子どもたちが、これからも長く野球を続けてほしい。指導者はそう思っているはずです。しかし、各年代で指導方針が断絶している日本では、もしかしたら、中学では全く真逆の古い指導を受け、「小学校と違う!野球が嫌いになった」ということになりかねません。

先日、投球制限問題で、某高校の元監督が、「高校野球はプロ野球養成所ではない」というようなことを言っていましたが、まさにこの言葉が日本の現状を表していると思います。

海外のサッカーであったり、アメリカやドミニカの野球では、基本的に指導者は「プロになるためには」「生涯野球に親しむためには」という大きな軸を持って指導に当たっています。なので、プロになるまでは、選手は基礎基本をしっかり教え込まれ、酷使はされず、自主性も尊重されます。無論、長時間練習や体罰はご法度です(国によっては、子どもの運動時間などが法律で規定されているとか)。
「ヨーロッパの子どもはプロになってからサッカーが嫌いになる。なぜなら、結果が求められるようになるから」という話を聞いたことがあります。

それに対して、日本では各年代で指導者の方針もバラバラで、小・中・高で結果が求められ、その中で優秀な選手ほど酷使されてプロへの道を絶たれたり、逆に下手な子はあまり試合に出られずに野球から離れてしまいます。
このような問題を解決しなければ、野球人口の減少には歯止めがかからないでしょう。

このチームのような試みが実を結ぶように、各年代の指導者が、新しい時代に応じた科学的な指導ができるよう、レベルアップしていかなければなりません。