さて、次の記事は、スポーツ界に大きな衝撃を与えたと思います。
東京都少年サッカー、夏の公式戦禁止 異例の熱中症対策
https://www.huffingtonpost.jp/entry/tokyo-soccer-match_jp_5ce0ae1be4b00e035b916b32
公式戦のみというのがちょっと残念ですが、大きな一歩ではないかと思います。
環境省のサイトに載っている暑さ指数です。
近年、真夏の甲子園はいかがなものかという議論が盛んに行われていますが、子どもたちの安全を第一に、科学的に考えれば、日本の気候で7,8月に激しい運動をするのはかなり危険です。
熱中症で亡くなる選手・マネージャーもいますし、もちろん指導者だって安全ではありません。
よく、真夏に長距離ランニングをやらせているチームがありますが、以ての外です。
近年は平均気温も上がっているので、「俺たちの時は普通にやっていたぞ」という考えもよくありません。
将来的には、夏季の運動に関しても議論をし、様々なルールを設ける必要があるでしょう。
しかし、それはまだ先のこと。私たち指導者が、今できる熱中症対策を考えていきましょう。
そこで、私が指導者として行ってきた夏季の熱中症対策をご紹介します。
1.夏季は試合数を減らす
野球はサッカーなどに比べれば運動量は少ないですが、夏のグラウンドは立っているだけでかなりきついです。特に捕手は地獄です。夏季は試合数を減らし、短時間練習や野球の勉強を多めにしてのんびりチーム作りをしていきます。
2.練習は朝・短時間
日が昇ってからの練習はやはり熱中症の危険が高くなります。午前中で短時間の練習を集中して行います。夏の長時間練習は効率が悪いですし、熱中症はもちろん集中力が切れて怪我の危険性もあります。
私は1時間ほどバッティング練習をして、クーラーの入る部屋で野球の勉強をして解散ということをよくやります。
3.短パン、アンダーシャツ1枚での練習
野球のユニフォームは分厚く、全身を覆っているので、かなり熱がこもります。バッティング練習や守備練習は短パンで行います。また、薄着での活動もOKです。日焼け止めもしっかりと塗ります。
4.長時間練習時は30分おきにクーラーの入る部屋で休憩
合宿などでどうしても長時間練習になる場合は、こまめに涼しい部屋で休憩をとります。これを始めてからは熱中症は0になりました。
5.塩飴、氷タオル、こまめな水分補給
塩飴は必ず持ってきてもらいます。また、クーラーボックスを2つ用意し、1つは氷水にしてタオルを入れ、首を冷やしながら練習します。水分補給も自由です。
夏は長期休暇で時間もたっぷりありますし、どうしても活動時間が長くなってしまいます。しかし、それは非常に危険な事なのです。
まず、指導者がしっかりと熱中症対策のためのルール作りを行い、選手と保護者に徹底しましょう。そして、もし熱中症になっても、速やかにアイシングをしたりして、適切な対処ができるように知識を持ちましょう。