バッティングー下半身の使い方①
http://thinkaboutbb.blog.jp/archives/21971218.html

①では、従来の「腰を回せ」「軸足を回せ」という指導では、プロ野球選手のような動きにはならないことを説明しました。
それでは、どのように体を使えばいいのでしょうか?

この体の使い方に気が付いたのは、実は私が野球をやっていた時ではなく、大学生になってから、格闘技をやっていた時のことです。
パンチを出すときも、やはり腰を回せ、とか、軸足はこう回す、とか言われるわけですね。しかし、なんか遠回りのようなパンチにしかなりません・・・。

そこで、色々と試していたところ、両足の内転筋を締めるとかなりパンチが速く・まっすぐになることに気が付いたんですね。まさにストレート。

実際、野球でもこの内転筋の締め方を使ったら、プロ野球選手と同じような形になり、打球のスピードや飛距離が伸びました。また、体が早く開かないので、崩されても下半身で変化球を拾ったりすることも可能になりました。
以下の絵は私のイメージです(下手ですみません)。

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後ろ足の内転筋を前足にぶつけた瞬間に、前足の内転筋も締めて壁をつくるというのが私の感覚です。バッティングにおける壁と言うと、上体が突っ込まないように、肩―腰のラインで捉えている人も多いと思いますが、私は前足の内転筋で壁をつくるものだと考えています。

この下半身の使い方によって、全体重を前方(ボール)に対してぶつけることができます。そして、その勢いで、前回話した、「腰が回る」「軸足が回る」「後ろ足が前方に移動する」という動きが、結果的に起こるのだと考えています。。
「前足の内転筋も締める」というのがなかなか難しくて、指導していると、やはり前足の内転筋の締めが弱くて下半身が流れてしまったり、上体が突っ込んでしまう選手が多くいます。ここの感覚をつかむと、鋭いスイングと打球がみられるようになり、なによりも、打ち損じが明らかに減るんですね。
それだけ、体が安定しやすいということです。

日本の場合、子どもの頃から1つのスポーツに集中しがちですが、アメリカのシーズンスポーツ制のように、色々なスポーツに触れることで、あらゆるスポーツに対応できる体の使い方が身につくように思います。